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定期連載 朝日中学生ウィークリー
更新日:2007年5月18日
いい友達をつくるには
  新学期が始まって1か月、新しい友達はできましたか。
  私も、何度か転校した経験があります。みんなはそれぞれグループをつくっているのに、独りぼっちでいるのは心細いものです。
  でも、無理することはありません。気に入ってもらおうと思って、相手の気持ちばかり考えて自分の気持ちを殺していると、最後まで、そういう関係になってしまいます。そして、その相手だけでなく、周りの人たちも、「あいつは何でも言うことを聞くやつだ」と思うようになり、いつまでも卑屈な態度をとり続けるほかなくなります。そんなことになったら、学校が楽しくなくなります。
 
  ○○   ゆったりと人を観察して発見 
  自然にしていましょう。「自分はいろいろなことを学ぶために学校に来ている。性質も考え方も違う友だちをつくり、友達づきあいを通じて、人間のこと、人間関係のあり方なども学んでいきたい。どのようにしていろいろな人と友だちになれるかも、経験してみよう」というくらいのゆったりした気持ちで、クラスの人たちを見ていると、さまざまなことがわかってきます。
  いつも中心にいたい人、わがままで、人の気持ちのわからない人、しっかりした自分の考えを持っている人、自分に自信のない人、自分が好きで、人にもやさしい人などなど、人はみんな違います。特に中学生のころは、それぞれの特徴がよく出ます。
  人を観察し、性質や考え方の違いを知ることは、これから社会生活を送るうえで、絶対的に重要なことです。それは、同時に、楽しいことです。人間の幅の広さについて、次々に新しい発見があるからです。
 
  ○○  自分を大切にし、相手にも関心
  そのようにして観察しながら、なるべく相手のいいところや共感できるところ、あるいは、人間らしいと理解できるところを見つけ出しましょう。相手に興味と関心を持ち、受け入れる気持ちがあると、たいていの場合、その気持ちは相手に通じます。そして、相手もあなたを認め、あなたに接近してきます。
  いやがらせをするなどの形で接近してきた時は、断固、いやだという意思表示をしながら相手を観察していると、案外、あなたと友だちになりたがっているのだということがわかったりします。
  自分の気持ちを大切にすること、それと同時に、相手に関心を持ち、理解して受け入れること、この二つがいい友だちをつくる基本だと思います。
(朝日中学生ウイークリー/2007年5月6日掲載)
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