子どもが被害者になる事件には、大人が加害者になる場合と少し年長の少年が加害者になる場合と両方あるが、大人が加害者になる事件は昔からあることはあった。子どもたちでないと性的欲求が満たせないというか、子どもへのそういう欲求が強い人たちがいて、そういう犯罪がいつまでたってもなくならないのは残念だ。
人間が持っている、一部の男性が持っている一つの特徴というか残念なところだ。性的には大人の女性を相手にすることができないというか、何となく支配されているというか、性的にも人間的にも未熟な点を子どもにはけ口としてぶつけてしまうところがあって。ほかの国、特にアメリカなど結構厳しいのだが、一種性質のかたより、病気と言っても良いかもしれない。
今度(広島事件)のカルロス容疑者が「悪魔の仕業だ」といっているのは、ちょっと聞くと言い逃れのようだが、あれは彼が言っているとおりで、彼の感覚では、性的に狂って、自分のゆがんだ性的欲求に彼は負けたのだ。平素は理性で押さえているのだろうが、ある一瞬負けてしまって。もちろん彼に責任がないということは決してなくて、彼という人間がやっているのだが、彼の理性がそこで完全に負けてしまった。それを「悪魔が入ってきた」と表現していると思う。だいたい性的犯罪とはそういうものだ。大人に対する強姦もそうだが、理性が性的欲求に負けてしまう。
一種の病気、しかも非常に危険な病気だから、人権の問題もあるが、それ以上に社会を守るために、そういう性的なゆがみのある人はきちんとその後も追跡して、アメリカのように地域の人に知らせるところまでやるかどうかは問題はあるが、少なくとも地域の警察官とか子どもを守る関係者にはきちんと情報を与えてやるという仕組みをとらないと。ちょっと日本がその点についての対応が甘かった。そこを突かれていると思う。これだけ世間を騒がせたのだからその仕組みをしっかりつくることが大事だ。大人の性的な犯罪は、いつでも今後もありうるし、かってもあった犯罪だ。 |