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定期連載 朝日中学生ウィークリー
更新日:2007年10月16日
自分勝手な子とどう接する?
  「やっぱり自分勝手な子とは一緒に遊べない。どうすればいいのだろう?」
  京都市立洛中小学校で、いじめをなくすための憲法をつくるため、みんなで議論していた時、出てきた問題です。私なりに考えたことを書きますので、考えてみてください。
 
  ○思っていることを言い、周りが判断
  まず、自閉症その他の発達障害のある子がいます。外見では病気とわかりませんが、行動からわかってきます。そういう子については、先生などからその病気の特徴と対応の仕方をよく聞いて、やさしい気持ちで対応しましょう。やることが変だと言っていじめるのは、よけい病気を悪くさせます。
  病気でないけれど自分勝手な子は、たくさんいます。というか、人はもともと自分勝手なものです。
  だから、一緒に遊んでいても衝突することはよくあります。その時はお互いに思っていることをはっきり言うことです。周りの子は、どちらの言い分がみんなにとってよいかという視点から判断して、いい解決法をアドバイスしてあげるのがよいと思います。私も小、中学校時代、何度もケンカをしましたが、結局仲間たちに支持される方が勝っています。仲間が応援するからです。
  では、ケンカといじめは違うのでしょうか。私は、違うと思っています。ケンカは対等な関係で起きますが、いじめはいじめる方が優位に立っていて、相手が不愉快なことを一方的にするところが悪質だと思うのですが、どうでしょうか。
  だから、自分勝手なことをする仲間に腹が立ち、口論になっても、相手を対等だと自覚していれば、ケンカの範囲でおさまります。しかし、たとえば仲間と組んで相手を無視するような行動をとるのは、いじめになります。いじめでは、相手は反省するチャンスも、自分の思いを主張するチャンスもなく、相手の心を傷つけるだけです。
 
  ○暴力でない「ケンカ口論」で解決
  暴力に至らないケンカ口論で、その時々の問題を解決してはどうでしょうか。もちろん、クラスでのみんなの話し合いで解決することができれば最高です。
  それから、自分勝手ではないが、みんなと遊ぶのがいやという人もいます。それこそ「個性」といってよいでしょう。いじめたりせず、その人の好みを尊重し、時に静かに話を聞いてみるとよいと思いますが、あなたはどう思いますか。
(朝日中学生ウイークリー/2007年10月7日掲載)
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