今はともかく認知症というものをまだまだ誤解があるから、それを理解してもらおうというので1年間やった。各地方自治体などから随分反響があった。それをこんどは地域で認知症の人を理解して受け入れるという、そちらの方に結びつけていきたい。
そうすると、認知症の人はいざわからなくなったらここへ連絡してくださいという責任、たとえば管理者の札などをつけていれば、社会に自由に出て行ける。それできちんと対応できる。買い物のできる人だってたくさんいる、散歩もできる、どんどん地域のなかに出てきてもらう。地域全体でそれをカバーするという。
そうできなれば、閉じこめておくという、(これは)非人間的だ、認知症になっても外を歩きたい、そこを開放できる。地域で受け入れていただくための活動を進めている。これはなかなか反響が大きい。
市民後見人も、勉強しますという応募者が結構現れてくれて、やっぱりいいことに少しは役に立ちたいと。講座もそんなにすごい数はやっていないが、それでも全国的には何百回となって、結構たくさんの申し込みがあって普通定員オーバーだ。ボランティアでおしめを替えましょうということではなかなか動かない男性も、人の財産の管理をしてきちんと支えてあげるとなると、それなら俺だってできるかなあという人が多くて。
それでどうしてもお金がいりますかという問いには、そういう人もいるが少数派だ、どこでも。ボランティアでやりましょう、実費ぐらいいただければそれで十分ですという感じの人が多数派だ。ある程度財産のある方からはいただいて全体の運営費にして、(それを)分かち合いながら進めていけば、なんとか160万人に対応できるようになるのではないか。
社会全体で支えないと。それはもう家族で支えるというのはまったく無理だ。結構まだ多いのだが、サラリーマンをやめて親のことだから支えますとやっておられるけど、それは無理だ。初期の時だって無理だ。あっという間に飛び出すのだから。
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