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定期連載 朝日中学生ウィークリー
更新日:2008年3月11日
将来のために自分さがしを
  就職して仕事をしながら、どんどん成長する人と、しない人とに分かれます。どこで分かれると思いますか。
  卒業した学校? 違います。
  頭がよいこと? 違います。
  意欲です。「この仕事をやっていて楽しい。もっとよい結果を出したい」と思うと、やる気になります。やる気になると、自分で工夫します。工夫しながら積極的に取り組んでいると、いろいろなことを学んで成長するし、成果も上がっていくのです。
 
  ○ 目的持ち意欲があれば成長する
  就職試験で採用する側が着目するのが、意欲です。昔は、学歴を見て決めていました。今は、学歴は参考にもしない会社が増えました。いい会社ほどそうです。たとえ東大を出ていても、やる気のないのはダメだということがわかってきたからです。
  同じことを、大学の指導者たちも言っています。
  「自分は社会に出てこういう仕事をしたい。その仕事で、自分の持っているこういう能力を発揮し、人に役立ち、人から認められるようになりたい」。そう思って進学してきた人は、目的を持って、意欲的に勉強するから、その勉強が身につく。そういう目的がなく、親や先生に勧められて、目的がなく進学してきた人は、さぼって勉強しない。そういう人は、就職しても長持ちしないし、かりに長持ちしても、成長もせず、出世もしない。その差は大きい。
  学生、生徒たちの就職の世話をしてきた先生方の観察です。
  「自分がどんなことをして生きていきたいかは、中学から高校ぐらいの間に考えておいてほしい」。これが大学の指導者や就職を受け入れる側の希望です。
 
  ○ 生き方も学び方も自分で決める
  もちろん、したい仕事は変わってもかまいません。ある小学校で6年生のクラスに聞くと、男の子の5人に1人が野球かサッカーのプロの選手、女の子の5人に1人がアイドル歌手でしたが、そんなにプロの選手や歌手にはなれません。しかし、「自分はこんなことが好きな人間だ。自分はこういうことをしていると楽しい人間だ」というように、自分さがしを中学や高校時代に続けることは、自分の将来のために、決定的に大切なことです。就職してうまくいかず、退職してフリーターやニートになってから自分さがしをしても、遅すぎます。
  あなたの生き方は、あなたが決める。あなたの学び方も、あなたが決める。当然のことだと思いませんか。
(朝日中学生ウイークリー/2008年2月3日掲載)
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