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提言 福祉・NPO・ボランティア
更新日:2009年7月1日
中山道540キロを歩く
 緑に染まって、テクテク歩く。中山道を京都まで。1日平均20キロ。雨が降っても、ひたすら歩く。30日間、峠道。
 先頭に立つのは高畑敬一さん。79歳。NALCの愛称で知られるニッポン・アクティブライフ・クラブの創立者で、創立15年の今も、元気いっぱいな会長さんである。全行路を同行する(はずの)会員21人、国連の定義に従えば高齢者であるが、ご本人らの気分は、もちろん、バリバリの現役。
 何のためのウォーク?
 PRである。NALCは助け合いのボランティア活動を全国に広めて今や139拠点、会員は3万人に達しようという勢いである。「いくつになってもいきいきと、目標を持って人生を楽しみ、社会に役立とう」。中山道ふれあいエコウォークを楽しむ人々は、自分たちの姿で世の中の高齢者たちにそう呼びかける。その意思を表すために、沿道の公園や施設、学校などで植樹を行い、地域の人々と交流する。
 「高齢者と言ってもこんなに元気なんだよ。その力と知恵とを、もっともっと活用してよ」。行政や経済界などに対しては、ウォークはそういうメッセージを発している。
 高畑さんたちは、5年前のNALC10周年には大阪発で東海道五十七次、600キロを1カ月かけて歩ききった。この時は、途中の参加者を含めて2500人が、合計で14トンのゴミを拾った。私は東京で迎えたが、感極まって高畑さんの腕にすがりついて泣く旧妙齢の女性も出て、感動的な光景であった。
 途中参加1万人を予定する今回のウォークは、5月24日逢坂を越え、3時頃三条大橋到着。25日午後1時から京都会館で一般開放の一大記念イベントが繰り広げられる。
 東京・日本橋を発つ時は厳しい風雨であったが、10日頃は木曽の山中。五月のさわやかな風が背中を押してくれているだろうか。
(京都新聞 コラム暖流 2009年5月10日掲載)
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