更新日:2007年10月4日 |
子育ち支援
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京都府が、一昨年度から「地域発未来っ子応援事業」というのをやっている。その宣伝文句に、気に入ったところがある。みなさんはどう思われるだろうか。
「この事業は、NPOや子育てサークル等のみなさんから提案いただいた子育て・子育ち支援に関する先駆的なアイデア・企画を府とともにみなさんと協働しながら進める新しい事業です」
役人の文章にしてはまぁわかりやすいだろうか。文章はともかく、中身はなかなかよい。市民の先駆的なアイデアを生かそうというところ、それを府と協働でやろうというところ、どちらも全国の流れの先頭グループに入っている。
私が気に入ったのは「子育ち支援」という文言だ。この言葉には、「子どもは自分で育っていく力を持っている。子どもが自分の力で健全に育っていくのを傍から支援するのが子育てであり、教育だ」という考え方がこめられている。京都府も、この言葉を使ってくれたか、と感慨深いのである。
実は、府のこのプログラムは、私が主宰するさわやか福祉財団で平成14年度から2年間研修した府の職員北村哲也君、37歳が推進力となって形にしたもののようである。だから、中身がよい(!? )。
実際に、多彩な事業が府と協働で展開されている。不登校の小学生たちと親が助け合って再起を図る活動(北区・恒河沙母親の会)、妊婦と幼児の母の助け合いの集まり(宇治市・子育てを楽しむ会、舞鶴市・まちづくりサポートクラブ)地域の公園などで子どもたちがさまざまな世代と交流する会(精華町・子育てサポート「結」)、先輩ママが託児支援する会(中京区・おふぃすパワーアップ)、父親層をあそびの指導者に養成する会(上京区・和の学校)などなど。
少子化時代だからこそ、みんなで子育ちを応援したい。子どもは、仲間にもまれてたくましくなるものだからである。 |
(京都新聞コラム「暖流」2007年9月30日掲載) |
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