この10月で、全国12のブロックの体制が整った。
目指すは全国津々浦々に新しいふれあい社会を創ることであるが、当面、ブロックは、ふれあいボランティア活動を行う団体のさらなる増加を図りつつ、これらインフォーマルサービスを行う団体が、医療、介護、教育などのフォーマルサービスを行う組織などとネットワークを組み、地域の人々に包括的なサービスを提供する仕組みをつくっていくことを、目的としている。
そういう活動を、どういう形でどのように展開するかは、時期を含めて、ブロックの決定に委ねているが、ここでは、ネットワークの形成の仕方についてヒントを提供したい。
まず、視野に置くに値する三つの動きがある。
一つは、明年4月から、2、3万人の住民に一つを目処として、全国に、地域包括支援センターが設けられることである。ここには介護及び介護予防に関する情報が集積される。このセンターを核としてネットワークをつくらない手はないだろう。ネットワークがなければ包括支援はできない。
二つは、現在進行中の医療改革で、在宅医療の重視と、医療機関相互及び医療と福祉などとのネットワークが打ち出されることである。医療を大きなネットワークに引き込むチャンスである。
三つは、全国社会福祉協議会が、地域のインフォーマルなサービスを含む地域のネットワークを、地域福祉活動計画(仮称)の名で打ち出そうとしていることである。
それらの動きと連動しながら、インストラクターの団体の活動する地域の地域包括支援センターなどをモデルに選んで、これを中核に、インフォーマルサービスをしっかり組み込んだネットワークを実現してみせてはいかがであろう。
そして、その形成過程とその効果とを広く情報公開すれば、自ずとそれぞれの地域に適合したネットワークが広がるかと期待される。
先人として、自ら選んだモデルに挑戦するのもまた、心躍ることではなかろうか。
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