更新日:2010年12月26日
ヨコの関係におけるファンドレイジング
天災にあった不幸な人々を救うための寄付は、あっという間に集まる。
交通遺児、自死遺児、あるいはアフリカの飢餓に苦しむ子どもたちを救うための寄付も、しっかり集まる。
自助努力ではどうしようもない不幸な人々を、見捨てておけない人々は少なくない。このように、救う側と救われる側がタテの関係にある時は、同情から利他心が刺激され、寄付という行動を惹き起しやすいのである。
ところが、街づくりの基金、ふれあい・助け合い活動のための基金、街の環境活動のための基金などの寄付集めは、簡単ではない。寄付する側とそれにより利益を得る側はヨコの関係であって、同情する対象がないから、利他心は刺激されない。
こういう関係の場合には「そんな活動が必要なの?」とか、「必要なら私たちが納めた税金で行政がやればいいんじゃないの?」とか、「だけど、そのために私がお金を出さなきゃいけないの?私に何の得があるの?」という疑問が来る。
これに対して「こういう活動は、みんなに必要だし、こういう活動が広がれば、あなたにとっても暮らしやすい、いい社会になるんだよ。それに、行政にはやれない活動だから、みんなでやるしかないよ」という答えで説得しなければならない。
ヨコの関係におけるファンドレイジングには、特別な智恵が求められる。
(「ファンドレイジングジャーナル」第6号「巻頭の言葉」2010年12月号掲載)
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