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定期連載 暖流
更新日:2017年8月25日
A型かB型か

  A型かB型かで議論が熱い。血液型の話ではない、介護の話である。

 3年前の介護保険制度の改正で、要支援者などの生活を支援する仕組みが、これまでの事業者によるサービスに代えて、なるべく住民のボランティアによる助け合いで行うことに変わった。A型というのは、従来のサービスの延長で、事業者が介護のプロを雇って生活支援のサービスをする仕組み、B型というのは、新しく設けられたもので、地域の住民が、ボランティアとして助け合い、要支援者などの生活を支える仕組みである。

 厚労省としては、介護保険料の値上げを少しでも抑えるため、なるべくB型でやってほしいのだが、助け合いは住民が心意気でやるもので、そう簡単には広がらないため、それが広がるまでのつなぎとして、A型を設けたのである。

 実際にどこまでB型を推し進めるかは、この仕組みの運用の責任を負う市町村の責任であるから、そのさじ加減がいま大きな課題となっている。

 助け合いなど当てにならないというので、もっぱら従来の事業者に、相当なお金を出してA型でやってもらっている市町村も少なくない。そういうところではサービスはプロにやってもらえるが、保険料はその分高くつく。大阪府大東市のように、事業者は抵抗するが、A型をやる事業者に対して払うお金を少なめにしてA型事業をやりにくくし、その分B型に誘導しようという政策をとるところもある。ここは保険料の値上りは低めになるが、住民の助け合いがしっかり展開されないと、要支援者などが困ることになる。

 助け合いは、保険料の節約だけでなく、助ける方はいきがいを感じて元気になるし、助けられる方も「自分もやれることは頑張る」という思いになるから、B型は住民によい仕組みなのだが、煩わしいという人も多い。住民の方々がどこまで助け合う生き方に変えていくかが問われている。

(京都新聞「暖流」2017.8.14掲載)
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